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2014-07

7月合評会+α

試験やらレポートやらでどたばたしているうちにこんな時期になってしまいました。
お久しぶりです、めといしです。
そんなこんなで随分間があいてしまいましたが、7月6日に行った合評会の報告です。

今回出た作品は、

「散髪」
「水没ノート(1)」
「青色1号」
「オフホワイトの君の指先に」
「亡霊を呼ぶ」
「朗読Ⅱ」

の六作品でした。
集まったメンバーこそ毎回お馴染み(?)の顔ぶればかりでしたが、このところ作品を出していなかった人たちの作品があったり、はたまた新規で出す人があったり、と内容のほうはなかなかに変化に富んだものとなりました。
前回の合評会では作風への安住、ということが問題にされましたが、今回の合評会では逆にその作風への安住……、それぞれの書き手にとってやりやすいやり方で、書くということが良い作品を生む上での一つの筋道でもある、というようなことを個人的には考えさせられました。
己の作風を確立させるということは果たしてその書き手にとって良いことなのか、悪いことなのか。
結局はその書き手自身にとって詩作が占める位置だとか、表現の仕方・表現するものの描き方にもよるものなのでしょうし、恐らく形式とは、その上で自身の詩作とどうぶつかっていったかの結果に過ぎない面もあるわけで、それこそ個人の戦いということになるのでしょうが。
一方で一定の形式を自分で確立させなければそもそも作品が作品としてまとまらない、というところに現代詩のジレンマがあるわけで。

それにしても、今回はどうにも夏のにおいのせいか、長引いた梅雨の水気のせいか。なにか、とうめいな、有機的なような何かがどの作品にも棲みついているような印象がありました。詩を書くという行為はどうにも季節や気候や、風景といったものの変化を受けやすいようで、しかしその変化の仕方というのも言葉にしようとすれば抽象的にならざるをえない・詩的な表現にならざるをえないようなものばかりで、それはもはや詩自体が人の手の届ききれないひとつの風景にも近いものだということの証左なのかもしれない……ということを思ってみたり。
語りえぬ領域、という言葉を気安く使うことには抵抗があるのですが、詩というものはやはりその語りえぬ領域を語る、一つの限界状況にあるものだと言うことだけはできそうです。


どうにもまだレポートテンションが続いているせいか、饒舌になっているような。
それでもまだ書くのか! といったところですが、もう少しお付き合いいただければ。

先日、というよりもつい昨日、文学学術院の何とかセンターの企画で大学に詩人の吉増剛造氏をお招きしての講演会がありました。センター名が思い出せないあたりあからしてお察しの通り、私自身がその企画については殆ど無知なので企画側がどのような意図の元で吉増氏をお呼びしたのかはよく分かっていないまま、ただ吉増氏が来る!という一点のみで飛び込んできたのですが、これまた充実した……というのを通りこして、色々と衝撃を食らってきてしまいました。
詩人会員も来るのかな……と思っていたら情報が意外と行き渡っていなかったらしく、結局私とあと一人のみしか参加しなかったのが残念というか、後悔でもあったり。

講演の細かい内容については省くにしても、吉増氏自身の語り口、身体それ自体がひとつの凝集点となって生まれるような、蠢くような独特の空間については思わず書かざるを得ないようなものが……そして、書けば消えてしまうようなとも思わせない何か、重みのようなものがありました。
先ほど私が語りえぬ領域、ということを書きましたが、これは氏が講演のなかで「声」というものを強調されていたことを受けているように思います。氏の作品を読まれた方は納得していただけるかと思いますが、目に見えないものたちの声、古の堆積の声、瓦礫の声。そういったものに手をのばすということ、死をかけて手をのばすということ。が、ひとつの詩の在り様であります。
そう在ることに果たして完全に同調して良いのか? ということは書き手にとって大問題です。
なにしろ「声」です。一歩間違えればただの怪しいオカルトです。
けれども、その声を実のところ常に私たちは聞いているのかもしれないし、詩を書くということはそれをより深く聞き、掴み取ろうとすることであるということは確かなことのように思われる。
一方で今ここにあるということにひたすらにひたすらに目を凝らす、ということも詩のひとつの形のように思われる
(ここで、あること自体見ること自体にもまた声がある、と言いうることはさておくとして)
あるいは結局、やっていることは同じでただ、それを語る一人ひとりの言語が違うだけでもあるのかもしれない。

当会として、詩なんてそんな大層なものじゃない、誰でもどうぞ気楽に入ってください……というのが新歓時の売り文句なのですが、こうなってくるとそれもなんだか怪しくなって、くる、ような……いやいやいや、そういう側面があることも踏まえてもっと詩自体が身近になってほしいのです。

他にも語ることはいくらでも出てきそうなのですが、いい加減記事も長くなってきたので今日はこれにて。
いよいよ蝉も鳴きだし夏も本番になってきましたが、どうか熱中症には皆さんもお気をつけて。

それでは!


めといし
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